今日は東京の大学に通うことになった息子へ家族だけの壮行会。
ここ徳重に移り住んでから、思えばあっという間の１５年...
当時新築祝いにお邪魔した同級生の
「今、小2の息子が大学で一人暮らしを始めるとしたら、この家で一緒に暮らせるのはたった10年なんだよね」

この言葉にハッとした。
まだ幼かった息子と生まれたばかりの娘とできるだけ沢山の時間を一緒に過ごしたい。
その思いで始めた家探し。
豊かな自然と利便性が両立できる落ち着いた環境に...と考えていた僕と妻は一目で気に入った。

忙しい日々の中で、家族との時間もそれなりに優先でき、
子どもたちの成長を妻と見守ることができた。
子どもたちがいろいろ出来るようになるのが嬉しくて、逆上がりできた日、九九が言えた日、
バットでボールを打てた日...と、こまめにメモしていったけど、
毎日できるようになることが多すぎて、この「できること日記」は二人とも小学校低学年で止まっている...
「箸を使えるようになった日」そうメモした翌日に落として割ってしまった小さな茶碗を思い出しながら、
今日のために妻とヒルズウォークで選んだ食器をプレゼントした。
「ちゃんと食べるんだぞ」
「ああ」
「外食ばかりしないようにな」
「わかってる」
「何か困ったことがあれば電話してくるんだぞ」
「お父さん、ありがとう。僕は大丈夫だから。お父さんたちこそもういい年なんだから色々無理しないようにね」
夜、部屋で一人、息子の「できること日記」を久しぶりに引っ張り出してきて、
真っ白なページをすっ飛ばし、一番最後のページに追記した。
「親離れできた日」

この15年、一番成長できていないのは僕だなあ...
常に変化する家族の中で
いつまでも暖かいこの家で
子どもたちが自分の家族を連れて帰ってくる日を楽しみにしよう。